強い痛みで働く鎮痛現象

脊柱管狭窄症でひどい腰痛に
悩まされていた80代のFさんが

自宅の前で転倒して手首を捻挫しました。

すぐに病院へ行き
骨には異常がない事がわかり 数日後
当院のご予約には予定通り来院されました。

第一声が
「怪我の功名」だな・・・・

なんですか?

私が聞き返すと

Fさんは満面の笑みでこう答えました
「ここ数日 手首の怪我が痛くて辛かったが
おかげで 腰の痛みがすっかり良くなったよ=」

とても嬉しそうです。

Fさんには悪いですが
「今日 手首の捻挫を治療したら
またすぐに腰の痛みは戻りますよ!」(笑)

怪訝そうな顔をするFさん

「広範囲侵害抑制性調整ですね!!

これは痛みを感じる神経が
その刺激量に合わせて、感度が変わる仕組みです

つまり脳は一番新しい痛み刺激を
認識するようにできており
それにより鎮痛作用が働きます

臨床現場では
しばしばこうした実例に遭遇します

あんなに悩んでいた腰痛が
冬道で転倒して膝を打撲した
その瞬間から腰の痛みがなくなる・・・

それを反対に利用したのが
痛みがある時に
その患部周辺を叩いていると

痛みがごまかされる
というもの

どちらにしても真の原因は
脳にあり

これはここ数年の課題であり
どんな軽い症状でも

必ず脳を刺激するセラピーを
行うようにしています。

私たちの脳は
痛みを作ることもできるし
痛みを忘れることもできる

早くセラピーのみで
それをコントロールできる
ようになりたい

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