「むくみ」タグアーカイブ

京都府伏見区 70代女性 足関節の腫れによるしびれが解消

京都まで往診に来ました。

私が昔からお世話になっている北海道北広島市の妹さんからの
ご紹介で、お姉さんのご自宅までいきました。

症状は

「足の外くるぶしの周辺が痛みしびれる・・・」

我慢していると、臀部から足の横まで痛みが続く。

整形外科に行って痛み止め注射。市内で有名な鍼灸院に行き施術を受けて
いましたが、一向に症状は改善されません。

女性の足首を診てすぐに納得しました。

足首の形が変わるほど、腫れていました。
また足の甲に熱があり、そこを押すと足の中指、人差し指にしびれが走ります。

整形外科では腰の症状を疑い、レントゲンやMRIでの検査をして
腰には何の問題もないと言われていました。

また鍼灸院で施術を受けると、必ずその日は足が重くなり 指先までジンジン
としびれるという話でした。

症状は足の距腿関節が変形しており、その状態で歩いたり、動かすことで
関節の軟部組織や靱帯が腫れて炎症を起こしていました。

足関節の問題は、ひざ関節、股関節、骨盤。すべての関節の歪みが原因で
症状がおこります。

骨盤の状態を確認してみると、すぐに仙骨が後ろに突き出ていて
腰のカーブも右に曲がっていました。

触診をしてすぐに理解しました。
彼女の腰の5番目が分離すべり症になっていました。

「むかし腰が骨折していると言われたことはありませんか?」

「転んで尻餅をついたり、10代の頃に腰を痛めたことはありませんか?」

すべて「あります!」という回答でした。

腰椎分離すべり症になると、お腹がに腰骨が反ってしまうために
その下の仙骨が後ろに動いてバランスをとらなければいけなくなります。

仙骨が後ろに動くと、左右の腸骨(骨盤)も押されて開き、それと連動している
股関節も外側に開いてしまうために、ひざもガニ股になります。

まずは足首の負担を軽くするために骨盤を矯正。

そして股関節を整えて、足のしびれや臀部の痛みに関連する梨状筋。腸脛靱帯の
緊張をゆるめます。

そして膝関節。
膝の脛骨、大腿骨、膝蓋骨にはズレも緊張もなかったので

足首に溜まる水と関連している腓骨を調べます。

腓骨がずれると 足のくるぶしの外側(外果)に痛みや腫れが起こります
また関節の浸出液の流れが悪くなるの、それが滞る場所では腫れて水がたまります

 

足の腫れを少しでも軽減するために「GAV(ステンレス器具)」による
筋膜骨膜リリースをして、最後にテーピングで固定。

 

施術後 楽に歩けると喜んでくれました

また「こんな短い時間で こんなに効果があるなんて凄い!」(時間は10分程度)

一緒に見ていた友達も驚いていました。

 

本人曰く 「足首の辺りがジンジンします!」というので
すぐにアイシングを指示しました。

関節を動かすことで、熱を持つために一時的に腫れます。
関節に水が溜まっている時の対処療法は、GAVやマニピレーションで
戻した後に、必ずアイシングをします★

 

施術結果は100点満点とはいかなかったですが

北海道から来てくれた事に喜んでくれ 帰りに山のようなお土産を
いただいてしまいました。

来年も関西出張のさいには再会する事を約束して
わたしも帰路につきました。

全国には痛みや不調に悩んでいる方がたくさんいます。

少しでもよくなる方法を指導して、セッションしてあげられたら幸いです。

 

(清水 先生の一言)

足関節の腫れによる、足のしびれはよく相談をうけます。

実は今回セッションした女性 地元の鍼灸院で施術を受けた後で

動悸を覚えて、心臓が苦しくなり、死ぬ思いをしたとの事

これは鍼治療が悪かったのではありません。

関節が炎症を起こしている時に、患部を動かしたり お灸などをして
血行をよくすると、炎症が一時的に強くなり、痛みやしびれがひどくなります。

また患者さん自身も注意が必要で 施術後にお風呂に入る。電気毛布やホッカイロ
温湿布などをすると同様に関節が腫れるので、注意が必要です。

 

施術家も自分の技術に自信を持つの悪くありませんが
患者さんの状態をみてベターな選択をすることも大切です。

同様のケースで【アイシング】のみで改善した方もいます。

その方は それを指導した私に対して「先生は凄い先生です。感謝しています」

となるわけです。

 

関節の炎症は痛みやしびれだけではありません。
血液中の成分(白血球の状態)も変わります。

その結果、動悸や頭痛。かゆみやほてりなども起こります。

患者さんの体から発するメッセージを
正確に読み取る事は、とても大切なことだと
あらためて勉強になりました。